総合格闘技団体RIZINで2021年に開催されたバンタム級トーナメントは、第1回戦が6月、準決勝と決勝を大晦日に2試合同日に行われ、2021年後半を費やして行われました。
グランプリに参加した16名の選格闘家が、生きざまを見せつけてくれてそんな大いに盛り上がったバンタム級トーナメント2021。
この記事では、出場選手や、1回戦から決勝までの対戦カードなどを一挙に総まとめをしていきます。
目次
【RIZINバンタム級グランプリ2021】概要

まずは、バンタム級トーナメント2021の日程や参加選手など概要をおさえていきましょう!
グランプリ日程
2021年開催のバンタム級グランプリの日程は下記の通りになります。
ラウンド | 大会名 | 開催場所 | 開催日 | GP試合数 |
---|---|---|---|---|
1st Round | RIZIN.28 | 東京 | 2021年6月13日 | 4試合 |
RIZIN.29 | 大阪 | 2021年6月27日 | 4試合 | |
2nd Round | RIZIN.30 | 東京 | 2021年9月19日 | 4試合 |
3rd Round (準決勝) | RIZIN.33 | 東京 | 2021年12月31日 | 2試合 |
4th Round (決勝) | 同上 | 同上 | 同上 | 1試合 |
グランプリは【トーナメント方式】で開催されます。
1回戦の対戦組み合わせは、選手による抽選で決まりました。
全部で8試合ありましたので、東京(さいたまスーパーアリーナ)での開催と大阪での開催の2回に分けて試合が行われました。
2回戦は2021年9月に開催。
そして、準決勝と決勝は2021年大晦日大会で同日に行われます。
決勝に勝ち進んだ選手は、1日に2試合をこなさなければならないため、出場選手にとってはかなりの身体的負担があります。
優勝者への賞金
グランプリ優勝者には、賞金と特典が用意されています。
賞金 | 1000万円 |
特典 | 堀口恭司選手への挑戦権 |
優勝賞金は(もちろんファイトマネーとは別に)1000万円。
優勝候補のひとりである朝倉海選手はこの賞金金額を聞いて「安い」とコメントしていました。
2021年の後半を拘束されてしまうグランプリに出場して、さらに決勝まで進んだ場合は同日2試合をこなさなければならないという身体的負担を考えると、Youtubeで成功している朝倉選手にとっては「安い」と感じてしまう金額かもしれません。
ただ、朝倉選手ほどYoutubeやそのほかの副業で成功している選手は多くありませんので、1000万円の賞金は大きいと感じている選手の方が多そうな感じはします。
また、優勝するとバンタム級チャンピオンである堀口恭司選手に挑戦する権利がもらえます。
チャンピオンの座を狙っている選手にとっては、この特典は1000万円の賞金以上の魅力的なものかもしれませんね♪
参加選手一覧
グランプリ開催前は、グランプリに出場できるかどうかの査定試合のようなバンタム級の対戦カードが多く組まれました。
その上で、グランプリ出場選手は全部で16名に絞られました。
グランプリの参加選手は下記の通りです。
- 朝倉海
- 井上直樹
- 扇久保博正
- 元谷友貴
- 瀧澤謙太
- 金太郎
- 岡田遼
- 渡部修斗
- 石渡伸太郎
- 春日井”寒天”たけし
- 伊藤空也
- 大塚隆史
- 獅庵
- 今成正和
- 倉本一真
- アラン”ヒロ”ヤマニハ
優勝候補
グランプリ出場選手が発表された当初より、優勝候補としてこの2名の名前が多く挙げられていました。
- 朝倉海選手
- 井上直樹選手
RIZIN人気を支える朝倉兄弟の弟、朝倉海選手。
兄弟そろって強い、爽やかルックス、Youtubeチャンネルも成功している。
そんなスペックだけ見てもすごい選手ですよね。
このグランプリは【優勝して当たり前】と捉えている、ということを開催発表があった当初から一貫してコメントしています。
一方で、もう一人の優勝候補井上直樹選手も、朝倉海選手には【全然勝てる】とコメントしていたことがあります。
日本人として史上最年少の19歳でUFCと契約するなど、実力は折り紙付きの選手です。
奇しくも両選手とも【愛知県豊橋市】出身なんですよね。
16名もの選りすぐりの選手が集まった中で、優勝候補といわれるふたりの選手が同じ出身地というのは偶然以上の何かがある気がしますよね。
【RIZINバンタム級トーナメント2021】1回戦について

では、1回戦より順を追って見ていきましょう!
第1回戦概要
グランプリ日程の項目でも触れましたが、1回戦は東京(RIZIN.28 6月13日開催)と大阪(RIZIN.29 6月27日開催)の2大会に分けて開催されました。
6月のうちに2大会開催され、一気に16名の出場選手から8名まで絞られました。
対戦カード決定方法について
対戦の組み合わせは、2016年3月26日(金)に公開で行われた選手本人たちによる抽選で決定されました。
抽選方法は、【くじ】の要素と【指名】の要素を織り交ぜたシステムになっていて、選手の「この相手とやりたい」という意思を垣間見ることもできました。
抽選方法の内容
- 各選手、自ら封筒に入ったくじを引く
- 封筒には1~16番の数字が記入されている
- 1番のくじを引いた選手から順番に好きな試合枠を指定する
この方法だと最初と最後の選手には選ぶ権利はないのですが、数字が中間に近い選手ほど好きな試合枠を選ぶことが可能になります。
自分の【絶対やってみたい】と思っていた選手が先に試合枠が決まっていて、対戦相手の枠がまだ空いていればその枠を指定することができます。
逆に【1回戦は楽な相手とやりたい】と戦略的に自分の得意とするタイプの対戦相手を選ぶこともできますね。
この抽選では、誰が見ても優勝候補である朝倉海選手が2番目のくじを引きました。
朝倉選手は、1番目にくじを引いた渡部修斗選手を迷うことなく対戦相手に指名して、あまりに格下の相手を指名したように見えたため誰もが驚くという出来事もありました。
あとから分かったことですが、対戦相手は誰でも良かったので対戦相手がいるところを指定しただけだったようです。
第1回対戦カードと勝敗
そのようにして組まれた対戦カードは下記のようになりました。
東京大会と大阪大会で分けて一覧にしています。
東京大会 RIZIN.28
- 朝倉海(勝者) vs 渡部修斗
- 石渡伸太郎 vs 井上直樹(勝者)
- 扇久保博正(勝者)vs 春日井”寒天”たけし
- 元谷友貴(勝者) vs 岡田遼
大阪大会 RIZIN.29
- 金太郎(勝者) vs 伊藤空也
- 大塚隆史(勝者) vs 獅庵
- 瀧澤謙太(勝者)vs 今成正和
- 倉本一真 vs アラン”ヒロ”ヤマニハ(勝者)
2大会に分けて行われた1回戦を経て、勝ち上がったのは下記の8名の選手です。
- 朝倉海
- 井上直樹
- 扇久保博正
- 元谷友貴
- 瀧澤謙太
- 金太郎
- 大塚隆史
- アラン”ヒロ”ヤマニハ
また、この1回戦での敗戦を機に石渡伸太郎選手は現役を引退しました。
【RIZINバンタム級トーナメント2021】2回戦について

次に2回戦を見ていきましょう!
第2回戦概要
2回戦へ進出した選手は全部で8名。
4試合が組まれました。
開催された大会はRIZIN.30で、開催日は2021年9月19日です。
1回戦が行われたのは6月。
大阪大会は6月27日だったので、そこから2か月半ほど間をあけての2回戦となりました。
第2回対戦カードと勝敗
対戦カードと勝敗は下記の通りです。
- 朝倉海(勝者) vs アラン”ヒロ”ヤマニハ
- 井上直樹(勝者) vs 金太郎
- 扇久保博正(勝者)vs 大塚隆史
- 元谷友貴 vs 瀧澤謙太(勝者)
2回戦を勝ち上がったのは、下記の4名の選手です。
- 朝倉海
- 井上直樹
- 扇久保博正
- 瀧澤謙太
当初から優勝候補といわれていた朝倉海選手と井上直樹選手は順当に勝ち上がっています。
また、バンタム級四天王と言われた扇久保博正選手が勝ちあがったのも順当といえます。
瀧澤謙太選手は、かつてバンタム級四天王といわれた元谷友貴選手に1RKOで勝利して2回戦を勝ち上がりました。
【RIZINバンタム級トーナメント2021】3回戦(準決勝)~決勝について

16名で始まったグランプリが、4名までに絞られました。
準決勝となる3回戦について見ていきましょう。
第3回戦(準決勝)~決勝概要
準決勝は、2021年12月31日に開催されるRIZIN.33で行われます。
大晦日の大会といえば、多くの格闘家が出場を熱望するほどの注目度が高い大会です。
バンタム級グランプリは間違いなく2021年の大晦日大会の目玉のひとつです。
この大会では、準決勝を行ったあと、勝者はそのまま当日中に決勝を行います。
また、準決勝で負傷があり決勝への進出ができなくなってしまった場合など不測の事態に備えて【リザーバー】試合も並行して行われます。
第3回(準決勝)対戦カード
準決勝対戦カードおよびにリザーバー試合の対戦カードは下記の通りです。
準決勝
- 朝倉海 (勝者)vs 瀧澤謙太
- 井上直樹 vs 扇久保博正(勝者)
リザーバー試合
- 金太郎 vs 元谷友貴(勝者)
RIZIN33の第2試合、第3試合として行われた3回戦(準決勝)では、優勝候補として多くの関係者、格闘家が名指してしていた井上直樹選手を扇久保選手が破るという番狂わせがおきました。
3回戦を勝ち抜いて、決勝へコマを進めたのはこの2名の選手となりました。
- 朝倉海
- 扇久保博正
この2名の選手の決勝戦は、RIZIN33のメイン、大晦日の大トリの試合として行われます。
第4回(決勝)対戦カード
決勝の対戦カードはこちらです。
準決勝
- 朝倉海 vs 扇久保博正(勝者)
なんと、優勝したのは下馬評を完全に覆す扇久保博正選手でした。
総合力に優れる扇久保選手が、朝倉選手のパンチをもらいながらもしっかりと前に出る試合展開、またしぶとくグラウンドに持ち込む展開で朝倉選手を追い詰めての判定勝利となりました。
~RIZIN JAPAN GP 2021~
— RIZIN FF OFFICIAL (@rizin_PR) December 31, 2021
Bantamweight Tournament Winner!!!
👑#RIZINバンタム級JAPAN_GP 優勝👑
扇久保博正 / Hiromasa Ougikubo@Hiromasa0401
🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉🎉#RIZIN33 pic.twitter.com/5Vvws1nQUU
また扇久保選手はこのグランプリに優勝したら彼女にプロポーズすると予告しており、それもちゃんと実行したんです!
会場で観戦していた彼女さんに勝利のマイクの際にプロポーズしました。
彼女さんからOKのサインで返事をもらうと、「必ず幸せにします」と力強い一言で誓っていたのが印象的でした。
バンタム級トーナメントも優勝すると宣言(?)して、有言実行。
プロポーズも有言実行。
彼女さんを「必ず幸せにします」とおっしゃったのも、有言実行するんだろうな♡って思いますよね♪
大きな番狂わせがあり、目が離せないグランプリの結末となりましたね。
まとめ
2021年に行われたRIZINバンタム級グランプリについてまとめました。
この記事でわかったこと
- 1回戦は2021年6月中に行われたRIZIN.28(東京)とRIZIN.29(大阪)の2大会にわたって行われた
- 2回戦は9月開催のRIZIN.30
- 3回戦(準決勝)~決勝は2021年12月31日開催のRIZIN.33で同日開催
- 参加選手は16名
- 準決勝ラウンドまで勝ち残った選手は下記の4名
- 朝倉海
- 井上直樹
- 扇久保博正
- 瀧澤謙太
- 準決勝・決勝ラウンドに並行して2回戦で敗退した選手のうちから下記2名による【リザーバー試合】も行われる
- 準決勝では朝倉海と扇久保博正が勝ち上がる
- 決勝は扇久保博正が判定で勝利。